松井証券の和里田聰社長は29日の決算会見で、フジテレビジョンでの自社のCM放映を今月21日から見合わせており、今後、出稿を再開するかどうかは3月末に公表される予定の第三者委員会の報告書の内容などを精査して決めたいとした。フジテレビを巡っては、人権侵害が疑われる事案に対する対応を巡り、CM放映を見合わせる動きが企業間で広がっている。

スポンサー企業の厳しい対応などを受け、フジテレビ親会社のフジ・メディア・ホールディングスは27日に会見を開き、港浩一氏の社長退任を発表。一方で「週刊文春」編集部は、昨年12月26日発売号に掲載した元タレントの中居正広氏と女性の性的トラブルに関する記事について訂正を発表した。

和里田氏は27日の会見や文春の訂正を踏まえた上で「何が起きたのか、そこも含めて調査結果などが出ないと分からない」と指摘。更に、フジテレビが「事件が起きてから1年半たっても何をしているのかと思う」とし、「やはりガバナンスの問題というのはある」との認識を示した。

松井証が29日発表した2024年10-12月期(第3四半期)の純利益は、株式委託手数料などで構成される受け入れ手数料の増加や資金調達に関連した金融費用の減少で、前年同期比4.6%増の24億円となった。和里田氏は「1月に入り、口座数の伸びが好調だ」とし、足元の個人の投資意欲は強いとした。

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