米スターバックスの昨年10-12月(第1四半期)決算では、売上高が予想ほど減少しなかった。顧客離れが収まりつつあることがうかがえる。

28日の発表資料によると、10-12月期の既存店売上高は4%減少した。前期の7%減から落ち込みが緩和した。ブルームバーグ集計のアナリスト予想では5.3%減が見込まれていた。

不買運動や値上げ、サービスの遅さで業績低迷に陥った同社は、ブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)の下で改革に乗り出した。サービス向上に向けた最近の取り組みでは、今月27日に陶器製マグカップと調味料バーを再び導入。また、乳成分を含まないミルクの追加料金を廃止し、自社のコーヒーの伝統に焦点を当てた新たな広告も開始した。

ニコルCEOは決算発表に伴う動画で「改善の余地はあるが、われわれは計画通り進んでおり、正しい方向にあると確信している」と指摘した。

10-12月期決算は、利益に響いているとしてもスターバックスが既に前進していることを示唆している。1株利益は市場予想を若干上回り、最大の市場である北米地域の取引件数減少は予想並みだった。賃金や福利厚生などへの支出増と、乳成分を含まないミルクの追加料金廃止で同地域の営業利益率は低下した。

伸び悩んでいる主要市場の中国では、売り上げ減少がアナリスト予想より小幅にとどまった。

同社の株価は通常取引後の時間外取引で一時上昇したが、その後、1%未満の下落。レイチェル・ルジェリ最高財務責任者(CFO)はアナリストに対し、事業再編に伴う退職金などの支払いで今年1-3月(第2四半期)の一般管理費が急増する見通しを示した。

原題:Starbucks Comeback Gains Momentum With Sales Slump Easing (1)、Starbucks Comeback Gains Momentum With Sales Slump Easing (2)(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.