27日の東京株式市場で銀行株が大幅高となっている。日本銀行が24日に政策金利を0.5%程度に引き上げることを決め、金利上昇による収益押し上げに期待した買いが優勢だ。

TOPIX銀行業指数は一時2.8%上昇し、2007年7月以来の日中高値を付けた。主要銘柄では、三菱UFJフィナンシャル・グループが一時3%高と上場来高値を更新、みずほフィナンシャルグループは08年10月以来の日中高値に上昇した。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは、銀行株には利上げが続いていくとの見通しを背景に買いが入っていると話す。マイナス金利下の事業見直しなどにより、銀行は貸し出し増加で「収益が上がりやすい体質になった」とし、持ち合い解消による株主還元期待とあわせて株価の「上昇余地は十分ある」との見方を示した。

日銀は24日に政策金利を17年ぶり高水準に上げることを決め、声明文では経済・物価見通しが実現すれば、利上げで緩和度合いを調整していく方針を維持した。金融市場は7月までの追加利上げを5割強の確率で織り込んでいる。

野村証券アナリストの高宮健氏はメモで、「今後も半年程度のサイクルでの利上げを想定」しているとし、7月または9月にも追加利上げの可能性が高いとの見解を示した。

(コメントを追加して3段落以降を再構成しました)

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