(ブルームバーグ):上場投資信託(ETF)業界を代表する新興企業、タトル・キャピタル・マネジメントは、24時間以内に期限が切れる「ゼロ・デー・オプション(ゼロDTE=ゼロ・デー・トゥー・エクスピレーション)」の米国での人気に乗った新商品を投入する。
同社のマット・タトル最高経営責任者(CEO)は、個人投資家に人気の高い個別銘柄を対象にした超短期のオプションを売買する新しいETFを米国で何本か届け出た。エヌビディアやテスラ、マイクロストラテジーなどの単一銘柄が対象だ。
個別銘柄を対象とするオプションは、毎営業日ベースで売買できない。ただタトル氏は、単一銘柄のデリバティブ(金融派生商品)が日々満期を迎えるようになるのは時間の問題だと考えていると言う。「3カ月後か、6カ月後か、2年後なのかは分からない。もしそうなると確信できた場合、真っ先に対応したい」と語る。
同氏は、それまでの間、新たなETFを巡り代替案にたどり着いた。米証券取引委員会(SEC)が異議を唱えない限り、今年前半に投入可能だとしている。
エヌビディアやテスラの単一銘柄のETFは、いわゆる「フレックスオプション」をトレードし、日々ロールオーバーする。フレックスオプションは、権利行使価格や満期日といった取引条件を投資家が設定できる契約だ。タトル氏の説明によると、こうしたオプションは、事前の承認を得ずに取引所に上場できる。
市場規模が11兆ドル(約1724兆円)に上る米ETF業界では、需要や実現可能性、規制当局の承認が確実になる前から投資戦略を準備するのは珍しいことではない。多様なレバレッジやリターン目標を掲げる複雑な投資戦略が、容易に売買できる形で一般投資家に販売されている。
原題:Nvidia Zero-Day Options Are the Next Big Bet for ETF Upstart (1)(抜粋)
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