(ブルームバーグ):20日の東京株式相場は反発。前週末に公表された米国の経済指標が予想を上回り、買いが優勢となっている。日本銀行が今週の金融政策決定会合で利上げを決めるとの期待から銀行株が買われている。
トヨタ自動車が3.3%高と、TOPIXの上昇に最も寄与。指数を構成する2119銘柄のうち1812銘柄が上昇、230銘柄が下落している。
米国で利下げ観測再燃を受けてハイテク株が買われ、国内でも電気機器など関連株が上昇している。
T&Dアセットマネジメントの酒井祐輔シニア・トレーダーは、日本株は先週の下げが大きかったため、きょうはその反動で買われていると説明。先週発表された消費者物価指数(CPI)が予想を下回り、米国の経済見通しに対する楽観論が広がっていることも週明けの日本株の追い風となっていると述べた。
23、24日の金融政策決定会合を前に銀行株が上昇。金融市場(OIS)が織り込む今会合での利上げ確率は8割を超えている。
TBSホールディングスなどメディアセクターの上昇も目立つ。フジ・メディア・ホールディングスが人気タレントの女性トラブルを巡って第三者である弁護士を中心とする調査委員会を新たに設置する方針を示し、テレビ業界全体でガバナンス(企業統治)が改善するとの期待が高まった。フジメHD株は一時8.2%上昇した。
20日は米国でトランプ次期大統領の就任式を控えており、T&Dアセットの酒井氏は日本株の上値は重くなる可能性があると指摘した。ただ、きょうの相場が堅調を維持すれば、米国でのイベントが日本市場に大きな悪影響を与えることはないと同氏はみている。
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- 東証33業種中31業種が上昇-上昇率首位は輸送用機器、下落率首位はその他製品
- MSCIアジア太平洋指数は1.1%高
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