中国の富豪がかつて所有していた香港の豪邸の売却を目指す銀行は、価格を約60%引き下げた。高級不動産の需要低迷を反映している。

香港の高級住宅街ピーク地区にあるこの豪邸は現在、7億-8億香港ドル(約140億-160億円)で販売されている。事情に詳しい不動産業者が明らかにした。2016年の購入価格は20億香港ドル強だった。販売の届け出によると、この物件は5回の入札が不成立に終わった後、先週再び売りに出された。

今回の値下げは、中国の景気減速を背景とした香港の高級不動産市場の低迷の深刻さを浮き彫りにしている。利上げや人口流出を受け、香港の住宅価格は8年ぶり低水準に落ち込んでいる。

不動産不況は、これまで貸倒れとほぼ無縁だった銀行にも打撃を与え始めている。かつて富豪の陳紅天氏が所有していたこの豪邸は、2023年に東亜銀行に差し押さえられた。

東亜銀行は電子メールのコメント要請に応じていない。

原題:Chinese Tycoon’s Luxury Mansion in Hong Kong Sees 60% Price Cut(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.