トランプ次期米大統領が就任後に関税を発動した場合に備え、カナダ政府は報復関税を段階的に実施する可能性があり、必要であれば米国の全ての鉄鋼・アルミニウム製品に対抗関税を課す準備をしている。事情に詳しい当局者が明らかにした。

トルドー政権はトランプ氏がどう行動するかに応じた幾つかのシナリオを用意していると、同当局者は匿名を条件に話した。

トランプ氏がカナダに何らかの関税を賦課した場合、当初の対応は、フロリダ州産オレンジジュースやケンタッキー州産バーボンウイスキーなど、注目度の高い約10品目を対象とする公算が大きい。

しかし、トランプ氏が貿易面で幅広い措置に踏み切った場合については、カナダは、はるかに多くの品目を盛り込んだ複数の関税対象リストを作成している。総額約370億カナダドル(約4兆円)相当の米国製品を対象としたリストや、1500億カナダドル(約16兆円)に上る品目を掲載したリストもあるという。

トルドー首相は15日にカナダの10州と3準州の首相との会合で、計画の一部を説明した。ただ、計画の発動はトランプ次期政権が最初に動く場合に限られ、カナダ政府は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を今後も適用すべきだという立場だ。

しかし、より広範囲に及ぶ貿易戦争に至った場合は、カナダが米国から輸入する全ての鉄鋼・アルミニウム製品を含め、極めて広範囲の製品が報復関税の対象となると同当局者は述べた。

米商務省のデータによると、2023年のカナダによる米国からの鉄鋼製品輸入は374万トン(約59億3000万米ドル=現行レートで約9200億円相当)、米国からカナダへのアルミ輸出量は43万トン(19億1000万米ドル相当)だった。

米国がトランプ政権1期目の18年にカナダからの鉄鋼・アルミ輸入に関税を課した際、カナダ側は約166億米ドル相当の米国製品に関税を賦課して報復していた。

原題:Canada’s Counter-Tariff Plan to Target US Aluminum and Steel(抜粋)

--取材協力:Joe Deaux.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.