(ブルームバーグ):1月第4週(20-24日)の債券相場は、長期金利の上昇(価格下落)圧力が加わると予想されている。日本銀行が利上げに踏み切る公算が大きくなっており、投資家の慎重姿勢が強まる。トランプ次期米大統領の就任式での発言などに振らされる可能性もある。
市場参加者の見方
◎ニッセイアセットマネジメント戦略運用部の三浦英一郎専門部長
- トランプ次期大統領の就任後はいったん米国債の買い戻しが優勢になり、米長期金利は低下するとみている
- 国内では日銀が利上げに踏み切る可能性が相当高く、金利に上昇圧力がかかる
- 植田総裁は講演録が日銀の公式ウェブサイトにも掲載されず、本来は金融政策を語ることがないような場所で、二度も来週の金融政策決定会合で利上げを議論すると発言しており、よほど利上げしたいのだろう
- 海外からの金利低下圧力と日銀の利上げ観測による金利上昇圧力が綱引きする中で、後者の影響が若干勝るのではないかとみている
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.09-1.3%
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
- トランプ新大統領の就任演説が注目されるが、 米金融市場が不安定な動きを強めなければ、日銀は0.50%への利上げを決定する可能性が高いだろう
- 市場は追加利上げをある程度織り込んでおり、相場が大きく動くことはないだろう。ただ、先行きの利上げが意識され、相場の上値は抑えられよう
- 1月の主要年限の国債入札はいずれも無難以上の結果で、40年債も消化に問題はないだろう
- 2025年度から発行減額が決まっており、利回り水準の高さに着目した生命保険会社や年金資金の買いが期待できるだろう
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.16-1.23%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 20日:キング牧師生誕記念日の祝日で米株式・債券市場は休場
- 20日:ドナルド・トランプ氏が第47代米大統領に就任
- 24日:昨年12月の全国消費者物価指数(CPI)
- 24日:日銀が金融政策決定会合の結果と展望リポート公表、植田総裁が会見
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