(ブルームバーグ):米国がより信頼性の高い24時間稼働の電源を整備しなければ人工知能(AI)開発を巡るグローバル競争で敗れるリスクがあると、トランプ次期大統領が内務長官に指名したダグ・バーガム氏が警告した。
バーガム氏は上院エネルギー天然資源委員会が16日に開いた指名公聴会で、この問題は米国の国家安全保障にとって極めて重要だと強調した。同氏は長官人事が承認されれば、新設される国家エネルギー会議の議長も務め、米国の石油・ガス生産戦略に影響を与えることになる。
前ノースダコタ州知事のバーガム氏は、再生可能エネルギーは供給が不安定で「信頼できない」ため、AIで増大するエネルギーの需要には石炭や天然ガスを燃焼させ24時間発電可能な「ベースロード電源」と呼ばれる電力の割合を増やす必要があると主張した。
「ベースロードがなければ、中国とのAI開発競争に負けることになる」とも指摘し、「AIは知性を製造している。もし敵対する側より多くの知性を製造しなければ、あらゆる仕事やあらゆる企業、あらゆる産業に影響が出るだろう」と語った。
今週行われた他の閣僚候補公聴会に見られたような激しい応酬は一切なく、和やかな意見交換が行われた3時間にわたる会合で、バーガム氏は上院議員らに石油採掘や自然保護、さらには内務省が管理する連邦所有地における住宅建設についても「バランスの取れたアプローチ」を追求していくと約束した。
内務省の広大な管轄地は全米面積の2割に及ぶほか、同省は米沿岸海域における石油やガス、風力発電の開発で主要な規制監督の役割を担う。
バーガム氏は、米国の電力構成における「著しい不均衡」の是正を最優先事項として取り組むと表明。「日照時間でなく、風も吹かず、ベースロードがなければ、電力不足や停電が発生し、全米の電気料金が値上がりすることになる」と語った。
米国の電力需要は今後、AIやデータセンター、国内製造業にけん引され、かつてない水準に急増すると予想されている。短期的には天然ガス火力発電所が需要増加分を賄うと見込まれているが、電力開発事業者は再生可能エネルギープロジェクトの展開を急いでいる。
原題:US Needs More Electricity to Win AI Race, Says Trump Energy Czar(抜粋)
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