(ブルームバーグ):アジアの海運株が下落。イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意により、紅海の海運が正常化し、コンテナ船の運賃高騰が落ち着き利益を圧迫するとの見方が背景にある。
日本の川崎汽船の株価は一時3.3%安となり、昨年11月28日以来の安値に下落。商船三井は一時3.4%安、日本郵船も2%以上値下がりしている。
イスラエルとハマスは15日、パレスチナ自治区ガザでの停戦で合意した。停戦の発効は19日。2023年10月に始まった戦闘により、多くのコンテナ船は安全上のリスクを理由に紅海とスエズ運河の航路を避けてきた。その結果、世界的に海上輸送能力が逼迫(ひっぱく)し、運賃の上昇が商船三井のような海運会社の収益を押し上げてきた。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、リンゼイ・チェン氏とケネス・ロー氏はメモで、戦闘が終結すれば、船舶は紅海航路に戻る可能性が高く、運賃の下落が海運企業の収益見通しに悪影響を与えると分析。コンテナ船の90%近くは依然、アフリカ航路に迂回(うかい)しているが、「停戦により安全な航路への期待が高まる可能性がある」と記した。
韓国の海運会社、HMMとパン・オーシャンの株価も16日の取引で下落。ただ、韓国ウォンが対ドルで09年以来の安値付近で推移する中、下げ幅は限定的だった。
アジアの海運株はこれまで、イスラエルとハマスの紛争激化に伴い上昇してきた。昨年4月にはイスラエルがイランへの報復攻撃を開始した後、株価が値上がりした。
上海輸出コンテナ運賃指数(SCFI)は先週8.6%低下し、昨年9月以来の大幅な下げを記録した。同指数はイスラエルとハマスの紛争開始以来、150%以上上昇している。
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