イスラエルとイスラム組織ハマスが15日、パレスチナ自治区ガザでの停戦で合意した。過去1年3カ月で数万人が死亡し中東全域に混乱をもたらした戦闘は停止し、ハマスが拘束している人質が解放される。

交渉を仲介したカタールと米国の当局者によると、停戦の発効は19日で期間は6週間。2023年10月のハマスによる奇襲で人質となった33人の解放と引き換えにイスラエルはガザの人口集中地域から撤退するほか、収容中のパレスチナ人数百人を釈放する。

バイデン米大統領とトランプ次期大統領は共にこの合意は自分の功績だと主張した。トランプ氏は昨年の大統領選での勝利がなければ停戦は実現しなかったとし、バイデン氏は米国の懸命な外交努力の成果だと語った。

バイデン米大統領がイスラエルとハマスの停戦を巡りホワイトハウスで演説

バイデン氏はホワイトハウスで演説し、「6週間のうちにイスラエルは恒久停戦という第2段階に達するため、必要な手はずを交渉するだろう」と述べた。停戦によりガザへの人道支援は拡大するとの見通しも示した。

イスラエル首相府は声明で、幾つかの細部はなお調整が必要であり、最終合意には至っていないとしたが、カタールと米国の当局者が先に停戦を宣言する形となった。ハマスは合意について、「偉大なパレスチナ人民の伝説的強じんさ」の結果だとする声明を発表した。

イスラエル首相府はその後、ネタニヤフ首相がバイデン、トランプ両氏と個別に電話会談し、人質解放に向けたそれぞれの支援に感謝の意を伝えたと声明で明らかにした。ネタニヤフ氏とトランプ氏は停戦や他の重要問題について話し合うため、首都ワシントンで近く会談することで合意したという。

声明によれば、ネタニヤフ氏はあらゆる手段を講じて人質全員の解放に尽力する考えであり、米国はイスラエルと協力してガザが絶対にテロの温床にならないようにするとトランプ氏が述べたことを称賛した。

停戦交渉はカタールとエジプトの仲介で進み、米国はバイデン政権とトランプ次期政権の両方の当局者が関与してきた。

ガザ停戦合意との報道に接したテルアビブでの集会参加者(15日)

ガザでの戦闘は中東各地に飛び火し、レバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派など親イラン派武装組織はハマスと連帯してイスラエルを攻撃してきた。一方でイスラエルは昨年9月、レバノンでの攻撃を強め、ヒズボラの最高指導者ナスララ師を殺害するなどして同組織を弱体化させていた。

ハマス、ヒズボラ、フーシ派は米国など多くの国がテロ組織に指定している。

ハマスは23年10月7日にイスラエルを奇襲攻撃し、1200人余りを殺害し、約250人を人質に取った。ガザ保健当局によれば、その後のイスラエルの軍事作戦で4万6000人を超えるパレスチナ人が犠牲になった。イスラエルは戦闘で数百人の兵士を失っている。

原題:Netanyahu, Trump Agree to Meet Soon in Washington DC、Israel, Hamas Agree to Ceasefire Deal to Pause War in Gaza (2)、Israel, Hamas Agree Ceasefire Deal to Pause War in Gaza (1)(抜粋)

(ネタニヤフ氏とトランプ氏の電話会談などを追加して更新します)

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