米サウスウエスト航空は、新たなコスト削減策の一環として、管理職や本社勤務、外部の労働者の採用を一時停止する。アクティビスト(物言う投資家)として知られるエリオット・インベストメント・マネジメントとの対立を受けた動きだ。

ブルームバーグ・ニュースが確認したボブ・ジョーダン最高経営責任者(CEO)の従業員宛てメモによると、今回のコスト削減策には大半のインターンのオファーの一時停止のほか、業績を祝ったり新年度の計画を打ち出したりする年次集会2件の中止も含まれる。

ジョーダンCEOは、今はコスト管理に努めて「一段と現場や顧客に近く、一層効率的な組織づくりに重点を置いている」とし、「優良な財務実績を取り戻すために奮闘を続ける中、1ドルたりとも無駄にはできない」と指摘した。

サウスウエスト航空はすでに、プレミアムシートや指定席の追加を決め、夜間の長距離便の運航開始により、長年にわたる低コストビジネスモデルの一部を改変している。また、顧客の需要や業界のトレンドの変化への対応が遅いと主張するエリオットとの最近の争いにより、同社は取締役会の再編とゲーリー・ケリー会長の退任にも至った。

14日のニューヨーク市場で同社株価は1.4%高で終了した。

サウスウエスト航空は、高額な新労働協約や米ボーイングの納期遅延に伴うコスト増への対応に追われている。昨年11月には、ロサンゼルスやアトランタなど18都市の空港従業員を対象に、自主退職パッケージや長期休暇を提示した。

同社は昨年、パイロットと客室乗務員の採用を一時停止し、年末までに従業員数を前年比2000人少なくする計画を立てた。同社は、その目標を達成したかどうかについてはすぐにコメントしなかった。

また、同社は不採算路線の削減の一環として、アトランタ経由のフライトを大幅に削減する計画で、これにより客室乗務員200人とパイロット140人の雇用に影響が生じるほか、他の都市からも撤退している。

ジョーダンCEOはメモで「当社の計画と目指す方向性について私は非常に楽観しているが、われわれは過去最大規模の難題に直面している」とし、「顧客の期待は常に変化しており、それに後れを取らないようにする必要がある」としている。メモについてはCNBCが先に報じていた。

原題:Southwest Air Halts Corporate Hiring, Extending Cost Cuts (1)(抜粋)

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