韓国南西部の務安国際空港で着陸に失敗した済州(チェジュ)航空機の残骸から回収されたフライトレコーダーとボイスレコーダーには、胴体着陸して壁に激突する直前のデータが記録されておらず、同国史上最悪の航空事故の原因究明に役立つ情報を得られなかった。

韓国国土交通省の11日の発表資料によると、ボーイング737ー800型機が滑走路の端の構造物に激突する約4分前から、フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダーのいずれもデータ保存が停止していた。

韓国と米国の当局者で構成される合同調査チームは、これら機器がなぜ動作を停止したのかを解明しようとしているという。

この事故では乗客乗員181人のうち179人が死亡した。

着陸に失敗した済州航空機の残骸

「ブラックボックス」と呼ばれるフライトデータレコーダーは、最も激しい衝撃や火災、長時間の水没にも耐えられるよう設計されている。航空機のパフォーマンスに関する主要パラメータやコックピットの音声などを記録し、事故調査官が解析に使う。

「これは電源が供給されていなかったことを示唆している」と、アラブ首長国連邦(UAE)と香港で航空事故調査部門の責任者を務めた経験のあるダレン・ストレイカー氏は指摘。電気系統の重大な故障ないしは電源供給の中断の可能性を示していると述べた。

バンコク発、務安国際空港行きの済州航空機の着陸失敗事故は昨年12月29日に起きた。管制塔がパイロットにバードストライクの危険性を警告した数分後に発生した。

原題:Crashed South Korean Jet’s Black Boxes Missing Final Minutes (2)(抜粋)

--取材協力:Danny Lee、Allyson Versprille.

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