トランプ次期米大統領が元不倫相手への口止め料支払いを隠すために業務記録を改ざんしたとして有罪評決を受けている裁判で、ニューヨーク州地裁の判事は10日、トランプ氏の有罪評決を維持する一方で刑罰は科さないとする判決を言い渡した。

オンラインで出廷したトランプ氏は無実をあらためて主張。判決後にトゥルース・ソーシャルへの投稿で控訴すると明らかにした。

裁判を担当するマーチャン判事はトランプ氏に対する「無条件の放免」を言い渡した。昨年5月に34件の重罪で有罪評決を受けたトランプ氏は収監をされず、罰金も科されないとされた。

トランプ氏は20日、有罪評決を受けながら就任する初の大統領となる。

トランプ氏側は連邦最高裁や州高裁に量刑言い渡しの延期を求めたが、いずれも却下されていた。

マーチャン判事は量刑言い渡しに先立ち、トランプ氏に刑罰を科さない方針を明らかにしていた。同判事はこの日、刑罰なしという異例の判決について、昨年7月に連邦最高裁がトランプ氏の免責特権を部分的に認める判断を下したことが直接の要因になったと説明した。

検察によれば、トランプ氏は2016年大統領選に先立ち、自身と以前に不倫関係にあった元ポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏に口止め料として13万ドル(現行レートで約2050万円)を支払うよう、顧問弁護士だったマイケル・コーエン氏に指示した。

口止め料を立て替えて支払ったコーエン氏は、トランプ氏から複数回に分けて払い戻しを受けたが、同氏の会社の帳簿では「弁護士費用」と偽って処理されたと、検察は論じた。これに対し、トランプ氏側は、実際に弁護士費用だったと反論していた。

オンラインで出廷したトランプ氏は、この件は自分の再選を妨害する目的で計画された「魔女狩り」の一環だと主張し、ダニエルズ氏の主張や不正行為を否定した。トランプ氏は有罪評決を巡りニューヨーク州の裁判所に上訴することになる。最終的には連邦最高裁で判断が下されることになる可能性がある。

原題:Trump Gets No Punishment After Conviction in Hush Money Case (2)、Trump Gets No Jail Time or Probation in NY Hush Money Case(抜粋)

(背景などを追加して更新します)

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