(ブルームバーグ):30日の欧州債市場は上昇し、先週末の大幅な下げの一部を埋めたが、米国債ほどの上昇は果たせなかった。12月のスペインとポルトガルのインフレ率が発表され、いずれも予想を上回った。
ドイツ10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して2.35%となった。米10年債利回りは7bp低下して4.55%。
スペインの12月のインフレ率は前年同月比2.8%に加速し、市場予想の2.6%を上回った。ただ、短期金融市場が織り込む欧州中央銀行(ECB)の利下げ見通しに影響はなく、引き続き2025年末までで約113bpとされている。
ECB政策委員会メンバーのホルツマン・オーストリア中銀総裁は28日に掲載されたオーストリア紙クリアとのインタビューで、エネルギー価格やユーロ安によるインフレリスクを挙げ、次の利下げまでより長い時間をかける可能性があると主張した。
株式は下落。2024年は強気相場となった米国株とは対照的に、欧州株は小幅上昇で終わりそうだ。
30日のストックス欧州600指数は0.5%安と、3日続落。ブルームバーグがまとめたデータによると、同指数の出来高は30日平均の約半分にとどまり、薄商いが続いた。
31日は欧州の多くの市場が休場となる一方、ユーロネクストが運営する一部の欧州市場とロンドン証券取引所は半日だけ取引が行われる。
個別では、シーメンス・ヘルシニアーズの株価が下落。親会社のシーメンスが来年末までに同社の計画について決定を下すと発表し、警戒感が高まった。
原題:European Stocks Decline as Year-End Rally on Wall Street Fades(抜粋)
Euro-Area Bonds Rebound, Lag Rally in USTs: End-of-Day Curves(抜粋)
--取材協力:Sagarika Jaisinghani.
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