(ブルームバーグ):ソフトバンクグループが出資している人工知能(AI)スタートアップ企業、パープレキシティAIは直近の資金調達ラウンドで企業価値がこれまでの3倍となる90億ドル(約1兆3900億円)と評価された。事情に詳しい関係者が明らかにした。
アルファベット傘下のグーグルに対抗する検索サービスを開発しているパープレキシティは、今月完了した調達ラウンドで5億ドルを集めた。インスティチューショナル・ベンチャー・パートナーズが同ラウンドを主導した。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。パープレキシティはコメントを控えた。
他のトップクラスのAIスタートアップと比較し、パープレキシティの評価額は今年急上昇している。4月時点での評価額は10億ドルだった。ソフトバンクグループの「ビジョン・ファンド2」から出資を受けた後の6月には、その額は30億ドルに上昇。今回の90億ドルという評価額には今月の調達ラウンドで集めた資金も含まれている。
こうした旺盛な投資需要は、生成AIを組み込んだオンライン検索に対する投資家の関心の強さを反映している。2022年創業のパープレキシティは、よりリアルタイムの情報を提供することで、他の対話型AIと一線を画している。
しかし、同社は競争の激化にも直面。オープンAIは16日、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」の全ユーザーを対象に検索機能を展開し始めた。マイクロソフトとグーグルも対話型AI機能をより多く取り入れるために検索サービスを全面的に見直している。
パープレキシティはアマゾン・ドット・コムの創設者ジェフ・ベゾス氏と半導体メーカーのエヌビディアからも出資を受けている。
原題:AI Startup Perplexity Closes Funding Round at $9 Billion Value(抜粋)
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