プライベートクレジットが投資家の間でもてはやされているが、JPモルガン・アセット・マネジメントによれば、もっと良い投資先がある。

商業用不動産に回復の兆しが見られる中、商業用不動産担保証券(CMBS)、非上場不動産投資信託(REIT)、直接投資ファンドに機会があると、JPモルガン・アセットの米州チーフ市場ストラテジスト、ガブリエラ・サントス氏が述べた。

一戸建て住宅や産業用不動産、インフラストラクチャー関連の債券や株式、プライベートエクイティー(PE、未公開株)にも投資機会を見いだしている。

同氏はブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のポッドキャスト「クレジット・エッジ」で、プライベートクレジットよりも「不動産とPEの方が若干興味深い」と述べた。これらの資産クラスは金利上昇によりリプライスされたが、プライベートクレジットはそうではないと指摘した。

プライベートクレジットは1兆6000億ドル(約240兆円)規模の資産クラスに成長した。アセットベースファイナンスも加えると、さらに大きな規模になる可能性がある。

多くの投資家は、少しでも高いリターンを得るために流動性や透明性を犠牲にすることを受け入れているが、一部の大規模ポートフォリオマネジャーは、公開市場で取引される債務を上回るリターンは、追加リスクを正当化するには不十分だと考えている。

とはいえ、JPモルガン・アセットはプライベートクレジットへの関心は続くとみている。特に富裕層個人からの関心が高いという。プライベートクレジットの利回りは平均で約10%で、ジャンク債は7.5%、レバレッジドローンは約8.5%だとサントス氏は話した。

原題:JPMorgan Asset Prefers Real Estate and PE to Direct Lending(抜粋)

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