ドナルド・トランプ氏は米史上で最も注目に値すると言えるホワイトハウスへの復帰を果たしたが、高級腕時計の新興ブランドの顔を務めるという「副業」に関しては、今のところあまり成功していない。

次期大統領の名前を冠し、トランプ氏自身が宣伝している10万ドル(約1540万円)の高級腕時計の売れ行きは鈍い。

トランプ氏の腕時計コレクションの製造を手掛ける時計メーカー、モントリシャールがこの事業を監督するために採用した腕時計業界のベテラン、デービッド・グーテン氏によると、世界三大複雑機構の一つ「トゥールビヨン」を搭載し、18金製でダイヤモンドがあしらわれた高級モデル「ビクトリー・トゥールビヨン」への注文は限定147本のうち10%強にとどまっている。

スイスでインタビューに応じたグーテン氏は「さらに宣伝し販売を推進するために、新しいウェブサイトの立ち上げなどに取り組んでいる」と述べた。

「トランプ」ブランドの高級腕時計は、9月の発表時に世界的に注目を集めたが、一部では価格設定などで物議を醸していた。

トランプ氏は数十年にわたり、自身の名前を冠した商品に自身のブランドを使用するライセンスを供与してきた。トランプブランドの商品はこれまでにステーキ、水、不動産セミナー、ギター、聖書、スニーカー、写真集、暗号資産(仮想通貨)事業などがある。

モントリシャールはスイス、アジア、米国で事業を展開する時計のプライベートブランドメーカーで、これまでに時計ブランドの「ニバダグレンヒェン」や「ヴァルカン」、「スペースワン」などの製造を手掛けた実績がある。

トランプ氏の腕時計は「ベストウォッチーズオンアース」という会社を通じて販売されている。同社のウェブサイトによると、ワイオミング州シェリダンを拠点としている。同社の担当者は電子メールでの複数回にわたるコメント要請に応じていない。

原題:Trump’s $100,000 Swiss-Made Watch Is a Slow Seller(抜粋)

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