(ブルームバーグ):12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が引き下げられる確率は、金融市場で五分五分とみられている。底堅い経済をデータが示し、FOMCは緩和に対する慎重姿勢を強める可能性がある。
12月の25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げについて、金利スワップ市場が織り込む確率は約50%に低下。今週は一時約80%だった。金融政策見通しへの感度が高い2年債利回りは、10月の米小売売上高の発表を受けて上昇に転じ、4.37%に達した。統計では9月の小売売上高が大幅に上方修正された。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は14日、「現在、われわれが目にしている経済の強さにより、慎重な決定を行うことが可能になっている」と述べた。この発言を受けて、市場ではすでに12月利下げへの期待が後退し始めていた。ボストン連銀のコリンズ総裁は15日、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、いずれ利下げペースを減速させる必要があるとしつつ、12月会合での利下げについては「確実に選択肢」だと述べた。
米国債市場では全ての年限で利回りが上昇。長期債の上昇が短期債よりきつく、今週は利回り曲線の傾斜傾向が強まっている。トランプ氏の大統領選挙圧勝と、次期政権による財政支出拡大が懸念され、特に長期債が圧迫されている。
原題:Traders See Just a 50% Chance That Fed Cuts Rates in December(抜粋)
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