(ブルームバーグ):13日の債券相場は下落が予想される。米国でトランプ次期大統領が掲げる政策がインフレを加速させるとの見方から長期金利が大幅上昇した流れを引き継ぐ。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、米金利上昇、円安、30年国債入札に向けた調整と売り材料が多く、債券相場は下落とみる。
稲留氏は、30年債入札についてあまり楽観できないと指摘。「金利水準は悪くないが、財政運営を巡る不安は残るほか発行減額シナリオが不透明で、生命保険会社が積極的に購入する姿勢は見られず需給面で不安がある」と述べた。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.005~1.02%(12日は1.005%で終了)、先物中心限月12月物は143円20銭~143円45銭(同143円53銭)。
12日の米国市場で10年国債利回りは4.43%程度と約12ベーシスポイント(bp)上昇した。トランプ次期大統領が掲げる政策がインフレを加速させるとの懸念が広がった。
先物夜間取引で12月物は12日の日中取引終値比36銭安の143円17銭で終えた。

30年債入札
- 表面利率2.1%の30年物84回債の追加発行で、発行予定額は9000億円程度
- 12日の発行日前(WI)取引は2.23%程度
- 大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジスト
- 今回は利回り2.2%台で大きな波乱のない入札運びになるとみる
- セカンダリー市場では伸び悩む可能性も考えられる。必要最低限の落札にとどまるように応札スタンスを考えたい
- 30年利付国債の過去の入札結果 (表)
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