中国オフショア人民元はアジア時間30日に対ドルで一段と上昇し、ここ1年余りで最高値を付けた。

オフショア人民元は対ドルで一時0.2%上昇し、1ドル=7.0823元と、2023年6月以来の高値となった。同人民元は8月に約2%上昇し、年初からのマイナスを消して騰落率はプラス約0.6%となった。

 

米金融当局が間もなく利下げに踏み切るとの期待の高まりが人民元などアジア通貨を押し上げている。また大量の外貨を保有する中国の輸出企業もこうした中でさらなるドル売りを目指すのではないかとの見方が強まっている。

中国人民銀行(中央銀行)は元下落や資本流出を懸念することなく金融緩和を実施できる余地が増すことから、この動きを歓迎するとみられる。

スタンダードチャータードの中国担当マクロ戦略責任者、劉潔氏は中心レートの水準を考えると「今後の上昇ペースは鈍化し、ボラティリティーが増すだろう」と指摘。ドル・元相場は年末までに7-7.1元になるとの見通しを示した。

それでも中国政府が大規模刺激策を避け、個人消費が鈍化していることから、人民元は引き続き経済の低迷による圧力にさらされる見通しだ。

原題:Yuan Hits Strongest in Over a Year as Flows Offset Fundamentals、Yuan Hits Strongest in Over a Year as Flows Offset Fundamentals(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.