(ブルームバーグ):フェイスブックの親会社、米メタ・プラットフォームズの4-6月(第4四半期)決算は売上高が市場予想を上回った。人工知能(AI)への多額の投資がターゲットを絞ったパーソナライズド広告の販売増に寄与していることが裏付けられた。7月31日の米株式市場時間外取引で同社の株価は一時約10%高を付けた後、5%高前後で推移している。
メタの4-6月期売上高は391億ドル(約5兆8700億円)。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想は383億4000万ドルだった。
7-9月(第3四半期)売上高については385億-410億ドルとの見通しを示した。アナリスト予想は392億ドル。
同社はAIを活用して広告と関心のあるユーザーを結び付ける方法を改善し、最も収益性の高い広告事業の効率性を高めたと説明している。
メタのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はAIを巡る競争で主導的な地位を築くため、データセンターとコンピューティング能力向上にも重点投資している。メタは通期の設備投資予想レンジの下限を20億ドル引き上げ、370億-400億ドルとした。
メタはAIチャットボットを支える技術である「大規模言語モデル(LLM)」に資金を投じている。同社は最近、オープンソースのLLM「Llama」の最新版でデータ処理能力を高めた「Llama 3.1」を発表したが、ザッカーバーグ氏によると、そのトレーニングのためにコンピューティング能力に巨額の投資を行ったという。
メタはザッカーバーグ氏が注力するメタバース事業にも巨額の資金をつぎ込んできたが黒字化に程遠いことから、投資家はAI事業に投資の効果が見られないか注目している。
ザッカーバーグ氏は7月31日の発表資料で、メタのチャットボット「Meta AI」はこのままのペースで行くと、年末までに世界で最も利用されるチャットボットになるとの見通しを示した。しかし同氏は投資家に対しては辛抱強く待つように呼び掛けている。
4-6月期のアプリ全体の1日当たりユーザー数は32億7000万人と、前年同期比7%増だった。
原題:Meta Sales Beat Estimates on Advertising Growth; Shares Jump (2)、Meta Sales Beat Estimates on Advertising Growth; Shares Jump (1)、Meta Sales Surpass Estimates on Advertising Growth; Shares Jump(抜粋)
(株価の動向などを追加して更新します)
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