こうした状況を改善するための模索も始まっています。

昭和レトロの雰囲気で人気撮影スポットとなっている富士吉田市の本町通りです。
この通りは市の中心部にあり住民もよく利用しますが、観光客向けのバスツアーにも組み込まれ、路上での撮影や交差点に人が集中することが問題となっています。

そこで富士吉田市はSNSの総フォロワー数が200万人を超える台湾のイラストレーターに着目しました。



富士吉田市 富士山課 勝俣美香課長:
歩道で撮るならいいんですけど、車道で撮ることがダメ。

こちらのマレーバクのキャラクター「LAIMO(ライモ)」が大人気で、ライモが撮影マナーを伝えるイラストを作製したのです。

イラストを設置したのは通りから一歩入った道沿いです。その先には飲食店などが立ち並ぶエリアがあります。

SNSで拡散することを逆手に取り、通りに集中する観光客を分散させることに加え、地元の店にも立ち寄ってもらおうという狙いです。





富士吉田市 富士山課 勝俣美香課長:
良いスポットはここだけじゃなくて街中にもあるよと伝えていただいて、少しでも(住民の)皆さんに迷惑のかからないような富士吉田市の楽しみ方をもっと提案出来たら良いなと思っています。

世界遺産10年目の富士山。
観光客の増加と地域住民の快適な生活をどう両立させるのか問われています。