慣れない作業は苦労の連続でした。

中川裕幾さん:
削りすぎちゃって最初のころ、この海(墨をためる部分)を彫っていた時に貫通させちゃったことがあって。思い切りやればいいってわけじゃなくて徐々に削っていくように注意しています。ケガしないように嵌めるんですけど、ここが擦れちゃって出てきちゃってケガしちゃいました。


主に2種類のノミを使う作業。力を入れるあまり硯や手袋に穴が開くことも。


中川さんの師匠・望月定徳さん:
大体(1人前になるのに)3年から5年といわれています。職人も一人ひとり性格というか硯の形が違うんですよ。だから、そういうものを作ってもらえればそれで1人前になると思いますよ。