引退から6年後に復活

1973年時代の流れを受けて、SLはその役割を終え、山口線から姿を消します。しかし、6年後の1979年、SLやまぐち号として復活し、再び沿線に汽笛を響かせました。地元の人たちの協力で全国の候補地を破ってSL誘致に成功しましたが、意外にもかつての機関士らは難色を示したと言います。

重田さん
「まあ、きつい・きたない・きらわれる仕事だったから。電気機関車が動き出して、えらい目をみて釜を焚くんじゃなくて座ってるだけじゃから。それが楽でええわと言うのが大半でね」

ひとりで荷台の石炭をほとんど使い切るほどくべる機関士の仕事は、激務だったものの充実感はあったと言います。

重田さん
「国の発展を支えている、その最前線にいるという自覚だけはありましたね」

試運転に大勢のファン

SLやまぐち号はデゴイチの名で知られるD51は去年5月、車体の一部に亀裂が見つかって運行から退き現在、ディーゼル機関車で運行されています。京都での修理を終え先月、運行再開に向けた試運転が行われました。

撮影に訪れた鉄道ファン
「煙とか音とか、そういうのを楽しめる列車になってると思うので、また山口に訪れてたいへんうれしいです」
大阪から訪れた鉄道ファン
「こうやってきょう復活してくれてうれしい限りですね」