周辺への騒音にも配慮

そして、先ほどの映像をもう一度見てみると・・・このスターターピストル。ここにも変化が。今は、一部では火薬を使うピストルが使われていますが、生徒が使うのは電子式です。暴発のおそれがあることや周辺への騒音を考慮して変更されたそうです。

騒音に配慮と言えば、体育祭当日の朝にドーンと打ち上げられていた花火。「のろし」とも呼ばれ、体育祭の決行を知らせる役割でしたが、周囲への配慮から、大内中では、今は打ち上げていないそう。以前よりも気を遣う場面が増えているように感じるのも時代の変化でしょうか。

そして、プログラム、ここにも大きな変化が。午前中ですべての競技が終わっています。家族と食べるお弁当や、保護者の場所取り合戦も昔の話になっているようです。

新型コロナや気候変化で

そのきっかけは、新型コロナや気候の変化。大内中では、コロナ対策、熱中症対策で去年から午前中だけの開催にしています。ミストシャワーを設置したり、こまめな給水を呼びかけたりと、熱中症対策には力を入れています。

お気づきかも知れませんが、ここまでの変化、安全面への配慮が理由のものが多いんです。それは、もちろん種目にも現れています。教師歴40年以上、大ベテランの平木大一教務主任です。

大内中学校・平木大一教務主任(63)
「大きく変わったのは、体育祭のメイン競技であった組体操、これを実施していません」

棒倒しなどの格闘的な性格の競技も、危険があるとして姿を消しつつあるそうです。組体操によるけがは一時、社会問題化しました。全国で年間8000人以上のけが人が出たことを受けて、2016年、スポーツ庁が事故防止のためのガイドラインを作りました。これを受けて、組体操をやめる学校が増えたということです。