日米共同演習のためアメリカ軍岩国基地に運び込まれたミサイル発射システム「タイフォン」は現在も基地に残されています。

早く撤去するよう山口と広島の市民団体が10日、中国四国防衛局に申し入れをしました。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」と「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県住民の会」が連名で申し入れました。

アメリカ陸軍のミサイル発射システム「タイフォン」は、9月に行われた日米共同演習で使用するため、アメリカ軍岩国基地に運び込まれました。

防衛省の事前の説明ではタイフォンの展開は訓練のための一時的なもので、終了後は撤収するとされていました。訓練は9月25日に終了しましたが、1か月半たった今も岩国市には撤収したという連絡が入っていません。

市民団体ではすぐに撤去することや、事前の説明と違うことについて地元への説明や謝罪を求めました。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク 久米慶典共同代表
「(タイフォンの存在は)地域の緊張を高めているわけなんで、軍事競争を過熱させたのでは戦争につながってしまう。それはひいては岩国基地が攻撃目標になることにつながる」

中国四国防衛局からは「タイフォンを運び出すための航空機の手配を準備している」との回答があったということです。