芸術の秋すごい○○ということ、で今回注目したのは技術が詰まったとある作品や、おもちゃなんですねご覧ください。
おもちゃを探して訪れたのは、山口県山口市の県立山口博物館です。
入ってすぐのところにありました、すごいおもちゃって書いてありますね。
すごいおもちゃ「COOL TOY」とは一体?
発案者・理学博士 漁剛志さん
「子供の好きなものって何だろうって思ったときにオモチャかなということで、オモチャをテーマに、技術力の高さを示してもらうという展示にしていただいています」
子供が大好きなおもちゃを通じて、県内企業の優れた技術を学んでほしいという思い。実はこの企画、2年続いているんです。10月から始まった第3期展示では、新たに4種類のおもちゃを楽しむことができます。
まずご紹介いただいたのがこちら。
これは、片方が滑らない、滑り台になっているんです。その名も「どっちがすべる?すべり台」。滑り台を傾けてみると・・・
漁さん
「片方は靴が滑り落ちるのに、片っぽは・・・転がり落ちるという感じですね」
滑らないこちらは、光市にある企業・株式会社伊藤の、靴が滑りにくくなる「靴底キャッチャー」という技術が採用されています。
漁さん
「楽しいっす、これ。持ちこたえる様が最高ですね」
面白いポイントは人それぞれですね。この技術は調理場等の滑りやすい現場で導入され、防府天満宮では「受験にすべらない階段」として取り入れられています。
漁さん
「ちょっとした工夫でここまでのものができてしまうというところが驚きです」
続いてのおもちゃは・・・折り紙万華鏡。これは不思議ですよ・・・

漁さん
「これを、くるくるひねっても、いつまでもいつまでもひねり続けることができる。やってみるとけっこう快感です」

そんな快感を生み出すのは、阿武町にある企業・ナベルの蛇腹技術。山折り、谷折りの繰り返しで作られる蛇腹は、折りたためることや伸縮性が特徴で、工業製品のカバーなどに用いられます。
漁さん
「楽しいです、楽しいです。本当はどうなってるんだろうということに思いをはせるのも楽しいです」
他に下関市の「まるわステンレス工業」の加工技術で生まれたステンレスの斜塔。
周南市の「ミヤハラ」の精密機械加工技術で仕上げた、からくりオモチャがあります。
ディレクター
「ちょっと技術の無駄遣いじゃないかなと思ったんですけど」
漁さん
「無駄遣いからより素晴らしいものが生まれると思うので、この無駄使いはすごくいいんじゃないかと思っています」
遊びを通じて技術を未来へ。瀬戸内に面した山口県は、大正時代に様々な工場が建てられ、その後石油化学コンビナートができたことで、全国有数の工業県へと発展してきました。現在なんと、1人事業所当たりの製造品出荷額は全国一を誇ります。
漁さん
「子どもさんをはじめ県民の方々に、自分の身近なところに素晴らしい技術を持った企業があるんだよ、ということを、こういったものを通してもの作りの楽しさ、科学への興味も喚起できたらいいなと思います」