引退の日、常連客でいっぱいに

3月15日、マスター引退の日です。
この日もいつもと変わらず、開店準備をします。
佐川さん
「少しは意識しますけど、あまりできるだけ普段と変わらないように今日1日、やろうかなと思ってます」
しかしいつもとは違い、店内は花でいっぱいになりました。
2人に感謝を伝えるメッセージ。
東京に住む娘さんからも届きました。
昼どきには、常連客の姿でいっぱいになりました。

開店当初から通う常連客(92歳)
「コーヒーっていうのは本当、人間に何か転換するというか、力を与えてくれるよね。おかげで92歳になるまで元気でここへ来れたこと幸せに思いますよ」
近くに住む常連客
「地元の方が来られてるっていうのでこうなんだろう、落ち着く感じっていうのはありますね。まあ市内にはたくさんコーヒー店があるんですけれども、それぞれの良さはあると思いますが、やっぱりこうやって地元の方が長く通われるお店っていうのはなかなかないのかなという風には思います」
こちらのお客さんは両親に連れられて、小さいころから通っていました。

近くに住む常連客(20歳)
「小さいころ親が帰ってくるの遅かったりしたときがあったので、神田珈琲園で宿題をしたり、兄弟とかと一緒に遊んだりしていました。いや、さみしいですね、やっぱり、ずっと来てたので」
卒業式や入学式などの節目の時は、店を訪れて2人に報告していたそうです。
訪れた人はみな、会話を楽しみながら、それぞれの思い出の味をゆっくり心に刻んでいました。

妻・佐川百合子さん
「常連さんはそれはもうとてもありがたかったですね、毎日来てくださってね。得意料理は全然ないの私。ここでごはん出すにあたっては、ホテルで働いてた人から教わったり、いろいろです。怒られ怒られ教わったの、カレーの作り方から教わりました」