■対立ではなく「解決」のための提訴

小国町の担当者は「苦渋の決断」であり、「ハンターには感謝している」と話しています。こうしたことから分かる通り、これは感情的な対立ではありません。

被害者・・・人生を奪われた補償がほしい。

町・・・被害者は救済したいが、すべて税金で賄うわけにはいかず、保険でカバーできる分は請求しなければならない法的義務も生じる可能性がある。

誤射した男性・保険会社・・・過失を簡単には認められない。

この3者の主張と事情が絡み合った状態を解きほぐすために、町は「被害者が町を訴える裁判」と「町がハンター・保険会社を訴える裁判」をセットで審理(同時審判)してほしいと求めています。

「マタギの里」としてクマと共生してきた町だからこそ、ハンターをないがしろにするのではなく「法的にしっかり決着をつけたい」。そのために選んだ避けられない選択だったといえます。

クマとの関わりは、今後も私たちにとって大きな問題となりそうです。裁判の今後の動きが注目されます。