3日に一度、親族が持ってくる水で生活・・・
氷見市の中心部から北に少し離れた阿尾地区。
海に突き出す断崖の阿尾城跡と海越しの立山連峰の絶景が人気です。

この地区で、長年親しまれてきたすし店「参志郎」。
鉄骨造りの店舗兼住宅は大きな被害を免れましたが、あの日以降、水が止まり店を開けることができません。


寿司店『参志郎』店主 山本康雄さん:「幸町、中央町、町の市内が大丈夫になったみたい。こっちには、まだ復興していないみたい」

妻 厚子さん:「残念、まだだわ」
寿司店『参志郎』店主 山本康雄さん:「(店開けるの)もう少し待ちますか」

妻 厚子さん:「やっぱり、まだ水はきませんね。だめですね、やっぱりね」
生活するための水は3日に1度、高岡市に暮らす親族から運んでもらっています。
寿司店『参志郎』店主 山本康雄さん:「お~、きた!お~いっぱいこと」

記者:「いっぱい、たまりましたね」
寿司店「参志郎」店主 山本康雄さん:「これで大丈夫です。これで今週は乗り切れるかな。洗い物すると、すぐなくなってしまうから、助かりますわ。やっと生きられるかな」

妻 厚子さん:「ありがたいですね。本当にね。みんなに助けられているなぁ~っていう感じは本当に。何なんですかね。今までにない感情ですよね」

妻 厚子さん:「ありがとうございます。本当に」
厚子さんの姉 酒井登志美さん:「またお互いさまで、また家も困った時はよろしくお願いします」
店主の山本さんが、生まれ育ったこの地で店を構えたのは1987年。以来、妻の厚子さんと二人三脚で店を切り盛り。

これまで何度も危機はありましたが、二人の明るく前向きな性格で乗り越えてきました。

この地震も、ふたりで、きっと…。