富山県上市町で、12歳の中学生と9歳の小学生の姉妹が、用水路に転落して骨折し、動けなくなっていた70代の男性を救出しました。「ドキドキした。不安だった」と語る2人。

帰宅途中の姉妹が見たのは、田んぼの用水路から突き出した手に握られた“黄色いタオル”でした。男性は3時間半も誰にも気づかれず、タオルを振って必死に助けを求めていたといいます。姉妹のとっさの判断とは…。
70代の男性を助けたのは、富山県上市町に住む中学1年生の平野蒼依(ひらのあおい)さんと、妹で小学4年生の遥花(はるか)さんの2人です。
妹の遥花さん:「気づいてくれんかったから、3時間くらい待っていたって」

あの日何があったのでしょうか?当時の様子を再現してもらいました。


小中学校が春休みだった3月29日の午後3時すぎ、この日は天気もよく公園で遊んだあと、2人はコンビニでおやつを買って、自宅に自転車で向かっていました。
「なにか、声が聞こえたような気がする…」姉妹が道路わきに広がる田んぼに目を向けたその時、目に飛び込んできたのは…。

平野さん姉妹:「おじいちゃんが手振ってるのに気づいて。タオル持って振っていた」


100メートルほど先の田んぼの中から、黄色いタオルが振られているのが見えたのです。よく見ると、田んぼの間にある用水路から助けを求めているようです。

姉妹は自転車を道路に止めて、あぜ道を走り、急いで現場に駆けつけます。用水路の中にあお向けで倒れていたのは高齢の男性でした。
