「なぜ、捨てられなかったのか?」個展という形で問いかける理由
今回の個展は、5年間で出会ってきた依頼者の「捨てられない服への想いや思い出」を、いろんな人に知ってもらいたいと思ったことが開催のきっかけだ。
山口亜耶さん
「捨てられないっていうのを皆さんおっしゃっていて。『捨てられない』だったり『手放せない』だったり、この仕事を始めて一番耳にする言葉で。皆さんそういう想いを持っていて、このアトリエはそれに対する一つの答えを持っている。捨てられなかった理由と、その捨てられなかった人がその後どうしたのかっていうのはみんな知らない。捨てない選択肢の1つを知ってもらえたら面白いかなって」

個展に向けて、改めて依頼者に聞き取りする中で、山口さん自身の中で「捨てられない服」への見方は変わったのだろうか。
山口亜耶さん
「捨てられない大事な服をずっと見て触れてきたので、見方は変わっていないです。でも新しく『そういうものだったんだ』って発見したり、教えていただいたエピソードもすごく多くて。改めて聞くことを通してより深く知ることができて、さらに愛おしくなりました」

(Q. ちなみに、山口さんにも捨てられない一着はある?)
山口亜耶さん
「けっこうどれも大事な服で。自分でちょこちょこ手を加えたり、メンテナンスしながらずっと大事にしているものがあります。師匠に買ってもらった服だったり、恩師がくれた服。自分で買った服よりも、人との思い出がある服が、自分にとって捨てられない服です。そこにちゃんと存在しているってことが大事ですね」











