8日は、5年に1度の国勢調査の回答期限です。富山県内では「回答いただいた方には記念品を進呈いたします」といった国勢調査を装う不審なメールが確認されていて県は「メールで国勢調査を行うことは絶対にない」と注意を呼びかけています。不審なメールが届く事案は全国で相次いでいて、県によりますと県内では6日時点で少なくとも8件確認されているということです。

富山県砺波市の60代男性「怪しくないと思う。パッと見た瞬間は怪しくないなと思いました。」

こう話すのは砺波市に住む60代の男性です。先月20日この男性に国勢調査を装う不審なメールが届きました。そこには「重要2025年国勢調査のご協力のお願い」という言葉が。

本文にはほかにも「回答いただいた方には記念品(数量限定)を進呈いたします」「未回答のままですと、統計法第13条に基づき罰則の対象となる場合がございますのでご注意ください」との記載が。

こうした回答を促す文言とともに国勢調査専用ページとしてURLが記載されていました。

60代男性「新しい事やるんだなと思いました一斉に送ってんだなと思ったんです。スムーズに進むようにこういうメールも来るんだなと。」
男性は国勢調査の調査員からすでに調査書類を受け取りQRコードからアクセスし回答している途中でした。そうした中、届いたメール。

メールには、本来の回答期限「10月8日」ではなくメールが届いた当日の「9月20日」と記載されていました。
60代男性「それは焦るわね。ちょっと早くやらなきゃいけないというのは思いました」

男性は、一時、メールのURLにアクセスし回答しようとしますが差出人が身に覚えのないアドレスだっため思いとどまりました。
60代男性「(過去に怪しいメールが届いて)一度、僕はクレジットカードの番号を他のカードで(間違えて個人情報を)入力したことがあるので、フィッシングメールに慎重になっていて、メールアドレスを確認して、それで気付いた」


こうした不審なメールが届く事案は全国で相次いでいて、富山県によりますと県内ではきのう時点で少なくとも8件確認されているということです。


富山県統計調査課・林徹さん「回答方法は3通りございまして」一つ目はインターネット回答、返信用封筒に紙の調査票を入れる形での郵送提出、直接紙の調査票を回収する調査員回収、この3つがございます。国から国勢調査のメールが届くということはございません」

富山県では、各市町村ごとに調査員を派遣していて、メールで調査を依頼することは絶対にありません。
金銭の要求や、クレジットカード・銀行口座の情報を聞くこともありません。不審なメールが届いた場合、詐欺のおそれがあるためメールのURLは決して開かず市町村や県に問い合わせるよう呼びかけています。
富山県統計調査課林徹さん「インターネット回答を推奨していることから、この不審なメールによるURLをクリックするということが起こっておりますけど、くれぐれも調査員が持ってきた調査書類の中にありますインターネット回答依頼書に書いてあるURLまたはQRコードから入っていただきたい」

国勢調査で集めたデータは将来の人口や世帯数の推計や国会議員数の決定。防災計画の策定、避難所を設置する際の参考にしたり子育て支援政策や高齢者福祉を考える際の参考にも使われます。国勢調査は8日が回答期限です。