地震による海底地すべりで水揚げ激減
富山湾のベニズワイガニ漁は2024年1月の能登半島地震後に漁獲量が激減。

昨シーズンの県内の漁獲量は、前のシーズンの5割ほどに留まり、記録に残る1985年以降過去最少となる記録的な不漁となりました。


カニ漁師 塩谷久雄さん「どうにもできんもん相手は自然やからね。付き合ってやってかんなん」

不漁の要因として考えられているのが、地震の際に富山湾で発生した海底地滑りです。
海底では土砂を大量に含んだ流れ「乱泥流」が発生し、ベニズワイガニが生き埋めになったり、海底の環境が変化し別の場所に移動したりしたとみられています。


県水産研究所では地震後の去年2月にベニズワイガニの生息状況を調べる調査を実施。

採集したカニは地震前のおととしは、かにかご、1かごあたり平均39匹だったの対して、去年2月は平均5匹と地震前の1割程度に激減。
一方で、地震から1年後のことし1、2月の調査では平均29匹と地震前の平年に近い水準まで回復しました。

県水産研究所 三箇真弘さん(ことし6月)「採集量が増えたという点においては漁業者さんにとっては明るい話題だと思いますし、今後も漁獲量が回復していく可能性はなくはない」
