参院選富山選挙区では激戦の末、自民党公認候補の堂故茂さんが国民民主の新人、庭田幸恵さんに敗れ、自民党は18年ぶりに野党系候補の当選を許しました。強大な組織力と支持基盤に支えられてきた保守王国の異変。その背景を探りました。

「堂故さんの勝利を誓ってガンバロー、ガンバロー、ガンバロー」

7月3日の出陣式。自民党の国会議員や県議、市町村議員に新田知事をはじめ県内自治体のトップが顔をそろえ、堂故氏は盤石の体制で17日間の選挙戦に突入しました。

序盤の情勢調査では接戦ながらリードを保っていましたが、中盤に入ると戦況は悪化。
物価高対策を巡る石破政権への批判のほか、自民の鶴保庸介(つるほ・ようすけ)参院議員の「運のいいことに能登で地震があった」という発言から自民党への逆風が強まりました。

堂故茂氏
「自民党何しとんがや。もっとしっかりやれ。そんな声もいただきます」

選挙戦の最前線で活動する陣営スタッフも─。
堂故陣営の女性スタッフ
「序盤はリーフレットも半数の方ぐらいは取ってくださいました。ただ、中盤になるころには『いらないです』とか『自民党何やっとる』とか本当に厳しい言葉が投げつけられ、先生も本当に嫌な思いをされながらスーパーの中も回ってまいりました」
