飲料水を供給する一部のダムや貯水池に影響が出ています。富山県魚津市の一部の池では、農作物の被害などをもたらした31年前に迫る水量の少なさとなっていて、夏場の水不足が危惧されます。

河野文美アナウンサー
「角川ダムです。現在は満水なのですが、ことしの梅雨雨がなかなか降らなかったことから、今後の水不足が懸念されています」

富山県魚津市にある角川ダムでは、市内14本の用水路に主に農業用の水を供給しています。

流れ込む水の量は去年7月は毎秒1.66トンでしたが、ここ1.2週間は毎秒0.3トンとおよそ5分の1にまで減っています。

ダムでは稲が育つ夏場は例年毎秒0.475トンの水を排出する必要があり、現時点では不足している状況です。

こうした状況を踏まえ魚津市は18日夏場の渇水対策などに関する会議を開催し、地元の土地改良区や農業関係者などを交え最近の気象状況や貯水量の推移などを共有しました。

これによりますと貯水量の調査の対象となっている市内3つの池のうち双子池の7月10日時点の貯水量は58%と昨年のおよそ半分の水量でした。

これは記録的な高温と少雨で、農作物の被害や水不足を引き起こした1994年の夏と調査対象の池は異なりますが、同水準の貯水量です。

市によりますと、このまま雨の少ない状況が続けば水不足となる可能性もあるとして今後の気象状況などを注視することにしています。