消防士という立場を利用した犯行の手口

消防士としての専門知識が犯行に利用された点は、裁判でも重く受け止められました。

放火事件では、灯油とホワイトガソリンの混合油を使用。「混ぜる理由は?」との問いに「そのほうが燃えやすいから」と答えた林被告の発言からは、消防士としての知識を悪用した様子がうかがえます。

キャンプ用品として所有していたというホワイトガソリンを使い、ペットボトルに詰め替えて犯行に及んだ手口は綿密に計画されたものでした。

「一生許さない」被害者の深い傷痕…

Aさんからは「一生許さない」との伝言が法廷で読み上げられました。林被告は「当然のことだと思います」と応じています。

ガソリンを流し込まれた被害者の男性も「(被告の行為が)一人の消防士として恥ずかしく残念に思います」と証言。「一生忘れることはできないし一生背負って生きていかなければならない」と、深い傷痕を語りました。