能登半島地震の際に富山湾で発生したとされる「海底地すべり」の痕跡の撮影に富山大学などの研究チームが成功しました。海底でカメラがとらえたのは専門家の常識を越えた光景でした。

去年10月から12月に撮影された富山湾の海底の映像に映るのは、深海の生物とともに収められたごつごつとした岩。能登半島地震の際に富山湾で発生した海底地すべりの痕跡です。
去年1月の能登半島地震。富山湾にわずか3分で津波が到達しました。
その要因として可能性が指摘されたのが富山湾で発生した「海底地すべり」です。
海上保安庁が音波を使って行った調査では、2010年から能登半島地震後の2024年までの間に海底の地形に変化があったことは明らかになっていましたが、能登半島地震との関連や海底の詳細な状況については謎に包まれていました。

海底で何が起こったのか、調査に乗り出したのが富山大学の立石良准教授です。
富山大学 立石良 准教授
「想像しているような海底地すべりとは全く違った。これはもう学術的な驚きというか、私たちの想像力っていうのは大したことないんだなと」