バスケットボールのBリーグ、富山グラウジーズは10月1日にホームで今シーズンの開幕戦に挑みます。変革を迎えたチームのなかで、地元出身選手2人の今シーズンにかける思いとは。
今シーズン、2年ぶりのチャンピオンシップ出場を目指し、チームを刷新した富山グラウジーズ。
アメリカ代表としてことしのワールドカップ予選にも出場したコーディ・デンプスを大型補強強。そしてチーム初の帰化選手ファイサンバを迎え、攻撃の幅を広げます。さらにチームに勢いをもたらす期待のルーキー3人が加入しました。
一方で、6シーズングラウジーズの顔だった宇都や得点源のマブンガなど突出した選手がチームを去りました。
個で戦うバスケから、チームで戦うバスケへー。変化が求められる中、グラウジーズ一筋、15年目の水戸健史(みと・たけし)は、前を向いています。
水戸健史選手:
「チームとして、誰が出ても同じ戦術、同じ戦い方で試合ができるように、チームを成長させるかっていうのが僕の中では1つの楽しみではあります」
チーム最年長ながら、スピードスターと称された瞬発力は健在。ディフェンスでは誰よりも脚を動かし、オフェンスでも豊富な経験をいかしたプレーを見せています。衰えるどころか今なお進化を続けるベテランです。
若手選手にも積極的に話しかけ、自身の経験を伝える姿もー。
水戸選手:
「15年やってきたっていうのもあるので、自分が持っているものを何か伝えたいなとは思っています。そこから何かヒントを得てプレーしてくれたらいいな」
そんなミスターグラウジーズ・水戸が今シーズン期待を寄せる若手選手がいます。
水戸選手:
「飴谷にはすごく期待してますし、ポテンシャルは高いと思います」
プロ2年目、富山市出身の飴谷由毅(あめたに・よしき)。身長193センチと長身ながらスピードもあり、身体能力をいかしたプレーが武器です。
学生時代はブースターとして地元を背負って戦う水戸に憧れをいだいていた飴谷。その背中を追いかけ、夢だったグラウジーズの選手になるも、昨シーズンの出場機会はわずか。だからこそ、今シーズンにかけています。
飴谷由毅選手:
「もちろん負けない気持ちは全面に出しますし、結果を出すだけなんで」
その言葉どおり、プレシーズンゲームでは、思い切りのいいプレーを連発。その影には、水戸の存在がありました。
飴谷選手:
「自由にやれよってめっちゃ言われるんですよ。そういう言葉は、積極的になるための言葉ではありましたね」
水戸選手:
「考えすぎずにやるといいと思うので、彼は。あとは経験をしっかり積めば、いい選手になれると思います」
「いずれは、ミスター(グラウジーズ)になってほしいなと。そろそろ引継ぎしたいと思っているので、飴谷にはすごく期待しています」
今シーズンは下位2チームがB2降格となるため、1つでも多くの勝利が求められます。地元を背負って戦う2人が覚悟を胸に、今シーズンに挑みます。
飴谷選手:
「勝利っていうところが、やっぱり僕もいち富山県民として、元ブースターとして、勝利した瞬間っていうのは嬉しいものがあると思うので、より多くホームでブースターさんに勝利を届けられればと思っています」
水戸選手:
「まずは初戦、開幕戦をしっかり勝って、いいスタートが切れるシーズンにしたい」