遺体を放置した半年間…欠かさなかった「いってきます」と「ただいま」

母親が亡くなった後も、女は、2階に遺体を放置したまま、普段通りの生活を送っていました。

遺体が傷まないよう、涼しくなる9月下旬ごろまで、氷水で冷やしたタオルを顔にかけたり、扇風機の風を当てたりしていたといいます。

また、外出するときには、生前の習慣だった「いってきます」「ただいま」と呼びかけて家を出たといいます。

事態が一変したのは、年が明けたことし1月。

周辺住民から「女の母親の姿が見えない」と相談をうけた、地区の民生委員や区長らが、複数回にわたって女の家を訪問しましたが、2人に会うことはできませんでした。

1月31日には、安否をたずねる手紙を投函。2日後、女は電話で「母は元気です」と答えましたが、2月23日、不審に思った民生委員が、地域包括支援センターに連絡、警察に通報し、自宅を訪れたことで事態が発覚しました。

警察が女の勤務先に連絡すると、女はしばらく沈黙した後「本当に元気なんです」「心配しないでください」「けさも8時頃、一緒に朝食をとりました」などと繰り返したといいます。