抗菌作用がある卵白も加熱すると…

こんな実験結果があります。

食料品の衛生検査などを行う「くらし科学研究所」では、卵が「生の状態」と「加熱した状態」では細菌の数にどのような変化が起こるのか調べました。

▼グラフ:サルモネラ属菌の経時変化

実験では、食中毒の原因ともなる「サルモネラ属菌」と「黄色ブドウ球菌」を、「生卵」と「ゆで卵」に添加し、25℃の環境下で保存。

その結果、12時間後と24時間後の細菌数にこのような変化がありました。

▼グラフ:黄色ブドウ球菌の経時変化

「生の卵白」以外は、時間の経過とともに菌の数が多くなっています。

「卵白」には抗菌成分が含まれているため、「生」の場合は菌が増殖しませんが、加熱することで抗菌成分の性質が変化したり失われたりします。

そのため、「卵白」も加熱すると菌が増殖するというのです。