実家の解体前に、思い出のガラスを…

このガラスには、干場さんの深い思い出が刻まれていました。

干場さんが生まれ育った岩手県釜石市の実家。祖母と両親、そして弟の和行さんの5人で過ごした思い出の家です。祖母と両親が他界し、今年8月、誰も住む人がいなくなったため、築50年のこの家を解体しました。

干場さん「すぐ岩手・釜石に戻って暮らすことは近い将来では考えられないので、1回手放すというか壊してしまおうとなって」

そんな時、いまは希少な昭和ガラスを残したいと思い、出会ったのが三保谷さんのガラス作品です。

妻・園美さん「ネットでリメイクしてくれる業者さんがいないか探していて、こういうのあるんだよって言ったらそこから夫が探し出した」

家族3代が住んだ家の記憶を思い出として今に残したい。その一心で、岩手からガラスを持ち込みました。

三保谷泰輔さん「限られた素材、新しく買ってくればいいやとはならない。失敗が許されない緊張感、大切なお客様の思い出の品をリメイクするので、失敗しないように間違えないように、長く残しておけるような魅力的な仕上がりになるように」

依頼者の思いがあるからこそ、作業にも力が入ります。