福島市で当時97歳の男が運転する車が暴走し、5人が死傷した事故から19日で1年が経ちました。高齢ドライバーの事故は後を絶たず、社会問題となっていますが、福島県内の運転免許の返納は進んだとは言えない状況です。背景にあるのは『免許返納後の生活への不安』です。

去年11月、福島市で歩道を車が暴走し、女性1人が死亡し、4人がけがをした事故。車を運転していたのは当時97歳の男。原因は「アクセルとブレーキの踏み間違え」でした。

車が暴走した事故現場 去年11月

なぜ運転を続けなければならなかったのか。全国的にも注目を集める中、男は裁判で「運転しなければどこにも行けない」と証言しました。

福島県警察本部によりますと、運転免許を自主返納した人は事故直後、一時的に増えたものの、あれから1年、その数はほぼ横ばいとなっています。背景には『免許返納後の生活への不安』があります。