原発事故の影響で現在休校となっている福島県立双葉高校が創立100年を迎え、記念の式典が行われました。全国から駆け付けた卒業生たちが未来へとつないだもの。それは「新たな絆」です。
8日開かれた双葉高校創立100年記念式典。双葉高校の卒業生で音楽家の渡辺俊美さんが作曲した「百年の樹」を披露しました。その歌声に、涙をぬぐう人もいました。
式典には、卒業生を中心におよそ250人が全国各地から駆けつけました。
創立百年記念事業・松本貞男実行委員長「歴史と伝統、私たち同窓生一人ひとりが継承していくことが、今後の更なる発展につながるものであり、私たちの務めでもあります」
会場の入り口には、夏の甲子園に出場した記念品などが並びますが、ここは校舎ではありません。
双葉町にある双葉高校。震災と原発事故で休校となり、12年前から時計の針は止まったままです。先月20日、卒業生たちは埋もれていた記念品を持ちだしました。
8日の式典では、元生徒会長が誓いの言葉を述べました。
双葉高校卒業生・猪狩良太さん「私も質実剛健・終始一貫の校訓を胸にいつの日か双葉高校が再開し、100年またその先の歴史へと繋ぐために、地に足をつけてしっかりとした目標を持って教壇に立ち続けたいとここに誓います」
卒業生「涙が出てきました。校歌を聞いて。復興してもらいたいなと思うのでぜひ再開してほしいなという気持ちが強いです」
参加した卒業生たちは、思い出の校歌を歌いながら母校の再開を願っていました。