福島とスリランカの交流を目的とした「福島・スリランカ友好協会」が9月に設立されました。
友好協会は、約30年前に日本大学工学部に留学し、現在は郡山市のFSGカレッジリーグで教員を務めるスリランカ人のチンタカ・クマーラ・ウィジェシンヘさんが、故郷と福島に恩返しがしたいと呼びかけ、設立されました。県内に住むスリランカ人留学生や、スリランカにゆかりがある県民など、150人ほどが会員となっています。

9月9日に開かれた設立総会には、E.ロドニー.M.ペレーラ駐日スリランカ大使も招かれ、日本とスリランカのつながりについて話しました。
1951年のサンフランシスコ講和会議で、敗戦国の日本は分割統治や賠償など、厳しい制裁を求められていましたが、セイロン(現在のスリランカ)代表の故ジャヤワルダナ元大統領は、「憎悪は憎悪によって止むことなく、愛によって止む」という仏陀の言葉を引用し、日本への賠償放棄を宣言しました。この演説によって会議の流れが大きく変わり、日本は厳しい措置を免れたとされています。
ペレーラ大使は「スリランカも津波被害にあった国。支え合うことは大切な人間の特性であり、今後も交流を通して友情を育むことができるでしょう」とあいさつしました。

友好協会では、国際交流イベントへの参加や、スリランカカレー教室の開催、スリランカと県内の学生の交流会の開催などを予定しているということです。
