子どものSOSを受け取ったら…「TALKの原則」
翠さんも、学校へ通いづらくなった時に親が支えてくれたおかげで、今の自分があるといいます。
翠さん(仮名)「(学校に)行けない理由をちゃんと聞いてくれたりとか、本当に辛いときとかずっと話を聞いてくれて、一緒に解決方法を頑張って探してくれた」
井上医師は、日ごろから困ったことがあった時に話せる環境を作ることが大切だと話します。
福島県立ふくしま医療センターこころの杜・井上祐紀副院長「何か困ったことがあったら言っていいんだよという雰囲気作りが、家やクラスや学校、地域社会、部活動も含めた子どもを取り巻く大人たちの中にもっと広がるといいなと思います」
いま、翠さんには声優になるという目標があります。そのために日々、練習に励んでいます。そんな翠さんが大人に求めることとは。
翠さん(仮名)「子どもたちに手を差し伸べてほしいなというのもあって、どうせ気持ちの問題でしょとか、頑張ればいいじゃんとか言わないであげてほしい。大人だからこそ子どもにできることもあると思うので責めないであげてほしい」
精神科の井上医師によりますと、子どものSOSを受け取った際に必要なことをまとめた言葉があります。「TALKの原則」というものです。
TALKの原則とは、T…Tell(心配していることを言葉にする)、A…Ask(つらい気持ちの背景にどんなことがあったのかを聞く)、L…Listen(つらい気持ちを傾聴する)、K…KeepSafe(安全の確保)です。

大人にできることの一つはやはり話を聞くこと。さらに言えば日頃から話しやすい環境を作っておくことです。また、何か困ったことや聞いてほしいことがある人は、各窓口などに相談してみてください。














