風邪と結核の症状、違いは

結核とはどんな感染症なのか?専門家に聞きました。

結核予防会結核研究所・加藤誠也所長「症状は基本的にせきやたん、微熱。ひどくなると呼吸困難や血たんが出てくる」

結核予防会結核研究所の加藤誠也所長によりますと、一般的な風邪と結核の違いはその期間だと話します。

加藤所長「結核は慢性感染症なので(症状が)長く続く。一般的に2週間以上せきが続く場合は結核も疑う」

そのうえで、高齢者が結核を発症した場合、せきなど分かりやすい症状が出にくいことが、高齢者施設で結核の集団感染が起きやすい要因だと加藤所長は指摘します。

加藤所長「なかなか高齢者の場合は発見しにくいというのが、高齢者施設における集団感染が起きやすい背景」

一方、結核に感染した場合でもおよそ8割は発病しないことから、栄養のある食事や適度な睡眠など、免疫力を高めることが結核の最善の予防策だということです。

加藤所長「できることの1つとしては免疫を下げないようにということ。免疫の力があると、ある程度結核菌を吸入しても排除することができる」

加藤所長は、必要以上に結核を怖がらずに、手洗いやマスクなど基本的な感染症対策をとることが大事だと話していました。そのうえで、もし2週間以上せきが出るなど結核を疑うような症状が出た場合は、早めに医療機関を受診してほしいということです。