高層ビルも火災旋風発生の原因となる可能性が

100年前と変わらない火災旋風の脅威。さらに、現代では乱立する高層ビルも、火災旋風発生の原因となる可能性があるといいます。

そこで、次の実験では、高さ5メートルの壁を2枚用意。高層ビルに見立てました。ビル風が通り抜けるよう隙間を開けて建て、そのたもとで火災が起きる想定です。

静かに燃え始めた炎。しかし、わずか15秒後…。

ゴーっという恐ろしい音をたて、炎が回転。激しく渦を巻いて立ち上りました。その高さは、およそ7メートル。壁の高さを超えたのです。

東京理科大学 桑名一徳教授:
「ビルを回り込むようにして渦ができるということと(ビルの)すき間から通る風が重なり合って、うまく渦を強め合う瞬間があるように見えました。十分に大きな火災があれば、ビルの一番上の所まで来る可能性はあります」

ビルの間を吹き抜ける風に、火災旋風を強める作用があることが今回の実験で初めて明らかになりました。