元消防士の菊田さんが語る教訓
また、炎の動きをスローで見ると、地面にまいた木片や紙片を巻き込んでいるのが分かります。100年前の関東大震災で、人や馬などを巻き上げた火災旋風の風速は、日本で発生する最大級の竜巻に匹敵するといいます。
さらに、渦の中心の温度は1000℃以上。超高温で、あらゆる物を焼き尽くすのです。

東京理科大学 桑名一徳教授:
「同時多発的にいろいろな所が火事になることも考えられます。そういう状況が感じられたら、離れた場所に逃げることを考えなければならない」
12年前、気仙沼市で火災を撮影した元消防士の菊田清一さん。災害時は必ず火災が起きると考え防災に取り組んでもらいたいと話します。
元消防士 菊田清一さん:
「鉄筋コンクリートだけでなく木造の建物もいっぱいある火災がおきたとき、火災旋風が起きるかもしれない。雨が降ったから津波が来たから火災がないではなく、火災はこれからの災害でもありうるから気をつけないといけない」

火災旋風を起こさないためにまず大事なのは初期消火。さらに燃え広がった場合に備え、複数の避難場所を考えておくことが大切です。